足立将棋倶楽部将棋大会
わたしの勤めている会社には『足立将棋倶楽部』という将棋部があります。
この将棋部で例年11月に行われていた旅行大会は、新型コロナウイルス感染防止の観点から、今年は中止となってしまいました。
代わりに11月3日にトーナメントが行われました。
出場して優勝を目指します。
将棋部のトーナメントの組み合わせはその都度変わります。
全員でのトーナメントの時もありますが、今回は級位者と段位者に分かれてのトーナメントです。
将棋部所属メンバーとハンデ表です。
将棋部の昇級規定は階級によって違いがあり、級位者は、賞金の出る大会に於いて準優勝で1階級昇級、優勝で2階級昇級です。
段位者は、四段までは優勝で1階級昇段で、五段以上は連続優勝で昇段です。
棋力トップは何度も優勝して昇段を重ねたカネ九段から、将棋部紅一点のゆかり姫の9級まで、棋力差はかなりあります。
わたしの棋力は、レベルの高くない将棋道場の弱い初段くらいです。
それでもこの将棋部のトーナメントで優勝を経験して昇段し、将棋部内のハンデを付ける為のランクは三段となっています。
受付でトーナメントのくじ引き。
わたしは段位者トーナメントのD-2でした。
メンバーが集まりだして、早速練習対局が始まります。
昼食の弁当の注文を纏めて、トーナメントが始まる前に電話注文しておきます。
わたしはいつも自分の駒を持って行って使っています。
トーナメント一回戦 カトウ二段戦
わたしは前回の大会で優勝して昇段したため、振り駒からわたしの後手番へと手合いが変わりました。
それではトーナメント一回戦の将棋を見てください。
わたしは『Kifu for Android』というスマホアプリで棋譜を入力しながら指しています。
△4五歩と指して、スマホに指し手を入力しようとしました。
あれっ?
駒が動かせない・・・
何で?
バグ?
指し手が入力出来なくて、おかしいなぁと思いました。
カトウ二段は手を止めて考えています。
「あぁっ!王手じゃないですか!負けました」
わたしは投了を告げました。
まだ他の対局は序盤の駒組から中盤に差し掛かろうかという進行具合で、会議室は静まり返っていました。
そんな中で王手放置に気が付いて大声を上げたので、みんな「どうしたどうした」とこちらに視線を向けました。
「王手に気付かずに他の手を指しちゃいました」と説明すると「これは将棋部の伝説に残る将棋だ」と大笑いされました。
カトウ二段は△4五歩と指されて角が助からない事に気が付いて、▲2三角成と角金交換するしかないかと考えていたそうで、カトウ二段も王手になっている事に気付いていませんでした。
わたしが投了を告げても、一瞬何が起こったのか理解できなかったようです。
わたしが感想戦を始めようとしたら、カトウ二段は対局を続けようと言いました。
「待ったはしたくないので、トーナメントの方はわたしの負けという事で指し継ぎましょうか」
△4五歩に変えて△4三銀からやり直して、▲2三角成△同金▲同飛成から激しい攻め合いの将棋になりました。
残念ながら、今回は一回戦負けとなってしまいました。
次回はがんばるぞ~!