LPSA金曜サロンの様子
この日は会員が多かったので、かおりん先生は初めから六面での指導です。
笑顔を交えての楽しい指導です。
指導対局とはいえ、時折キリッと引き締まった表情も見せてくれます。
勝負師の顔も素敵ですねぇ。
飛車落ちで二手目に▲2六歩は少ないのでしょう。
「あれぇ、所司先生はどう指すって言ってたんだっけ」と言いながら三手目を指すかおりん先生。
わたしが指導対局の席に着くと、他の対局がどんどん終わっていき、わたしの指導対局が中盤に差し掛かる頃には三面指しになっていました。
わたしの隣では強豪のKKさんが指しています。
わたしは序盤でミスをしてしまい、かおりん先生は早々に温泉気分になって、読みをKKさんの将棋に集中出来るようになりました。
しかし、KKさんの将棋に集中するあまり、わたしの将棋では終盤に疑問手を指してしまいもつれました。
松尾香織女流初段戦
かおりん先生とは8勝8敗の五分で迎える十七局目となります。
それではかおりん先生を温泉気分にさせた将棋を見てください。
感想戦
終局後、わたしが勝った雰囲気を感じ取った植山先生が驚いた様子で「RAYさんが勝ったんですか。どうしてそうなったんですか」と言って棋譜ノートを覗き込みました。
「あぁ、やっぱり角を捨てたんですね。それでもまだ下手が苦しいと思ってたんですがねぇ」
植山先生のみならず、金曜サロンの先生方と常連メンバーは、わたしの終盤が弱い事を知っていて、逆転負けはあっても逆転勝ちは滅多にないので、植山先生も驚いたのでしょう。
かおりん先生も「ず~っと温泉気分で指してたんですがねぇ。どうしてこの将棋を負けるかなぁ」と、苦笑い。
この勝因の半分は、隣でかおりん先生を悩ませて、わたしの将棋に注意を向けさせなかったKKさんのアシストですね。
後の半分はかおりん先生の油断ですかね。
もしこれがサイン勝負で、もう少し慎重に読みを入れて指されていたら、全く良い所無く負かされていたでしょう。
それにしても、攻めだしてからは方針がブレずに、勝負勝負と迫れたところは大野先生の指導の効果ですかね。
大野先生は感想戦で、具体的な指し手と共に、局面の見方や方針についても教えてくれます。
角の只捨てからは、『もう終盤だから敵玉に迫るんだ』との方針を貫けたのは、とりもなおさず大野先生の教えがあったからでしょう。
わたしの将棋が終わって、最後にKKさんの対局が残りました。
手前の盤には、65手目に△7一角打としないで飛車先を叩く変化を、感想戦でした後の局面が残っています。
わたしに逆転されて悔しがっていたかおりん先生は、ここは負けられないとKKさんとの将棋に集中します。
KKさんもかおりん先生も基本的には振り飛車党なんですが、珍しく相矢倉を指しています。
集中した甲斐があったのか、少し強引な攻めを繋いだかおりん先生が勝って、笑顔で感想戦。
この矢倉戦が良い練習になったのか、翌々日の天河戦でも船戸先生に矢倉で戦って勝勢になっていました。
結果は残念でしたが、一昨年のフランボワーズカップでも中井先生に矢倉で勝勢まで指せていましたね。
公式戦でも居飛車を指して、相手に作戦を絞らせなければ、アドバンテージになるのではないでしょうか。
もうすぐ女流名人位戦の予選が始まります。
是非リーグ入りして、一年間ファンを楽しませて欲しいと思います。
リーグ入りしたら、一局位は矢倉を見せて欲しいなぁ。
ぴえこ先生に続いて…
フレー!フレー! か・お・り・ん!
かおりん先生、ご指導ありがとうございました。
対局情報
対局日 :2010年1月15日
棋 戦 :LPSA金曜サロン
対局場所:LPSA駒込
飛車落ち対戦成績
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