なかなか良い将棋研究会合宿2日目の様子 part1
朝食は7時半からなので、アラームは7時20分にセットしておきました。
スマートフォンのアラームで目を覚ますと、すでに不利飛車迷人さんとFujさんが将棋を指していました。
筋金入りの将棋バカですね(笑)。
食堂へ移動して朝食。
普段の朝食はパンなので、たまに食べるご飯とみそ汁の朝食はとても美味しく感じます。
みんなに昨夜のkkさんのツイートを見せると、やはり驚いていました。
食後に一服しながらの雑談。
合宿2日目は大野先生プレゼンツ、詰将棋トライアルからスタート。
3手・5手・7手詰め各4問ずつです。
植山先生も中井先生も一緒に挑戦。
わたしは3手詰め4問と5手詰め3門を解いたところで時間切れ。
7問正解だと思っていたら、3手詰めで1問うっかりミスがあり、結果6問正解でした。
わたしが正解した5手詰めの問題で植山先生が間違えていて、全問正解出来なかった事をひやかされていました(笑)。
詰め将棋が終わった頃だったでしょうか、浦和レッズ応援のあと佐久平入りしていたkkさんがわらび山荘に到着しました。
詰め将棋の次は中井先生プレゼンツ、大局観トライアル。
中井先生の実戦8局から出題。
それぞれの対局の中盤の局面図がプリントされています。
次の一手を答えるのですが、棋風によって回答も様々。
わたしは、実戦でプロが指した手は1問も答えられませんでした。
興味深かったのは、中井先生と渡辺竜王(当時五段)との対局からの問題。
相矢倉で竜王の手番の局面。
実戦で竜王は3五の銀を4六へ引いたのですが、局面だけを見ると、攻める為に出て行った銀を引いたので、違和感を覚えます。
わたしだけではなく、四段陣のメンバー達も、初めはこの手に感触の悪さを感じたようでした。
8問全部の解説が終わったのですが、昼食までまだ少し時間があったので、この将棋を初手から並べて観賞しました。
すると不思議なもので、この銀引きが、中井先生の攻めを受け止める自然な指し手に感じました。
局面だけではわからない、それまでの手の流れが、同じ手でも感じ方が変わるという不思議な体験をしました。
二台の車に分乗して昼食へ。
向かうは信濃川上駅。
前回まではkkさんと俊さんが二日目からの参加だったので、この信濃川上駅へ迎えに行くついでに昼食でした。
今回は俊さんが初の初日からのフル参加と、kkさんがタクシーで直接わらび山荘へ来たので、迎えに行く必要はありません。
よって、今回は昼食を摂る為だけに、合宿二日目昼の定番となっている、信濃川上駅前のひぐれ食堂へ。
昼食を食べて、わらび山荘へ戻って一休み。
すると、大野先生のももに一匹の蜂が…
大野先生は追い払おうとはせずに、「なんだかなついちゃったみたいです」
ミツバチならば、人間が何もしなければ滅多に刺す事はありません。
しかし、よく見ると…
「これ、スズメバチですよ」と、わたし。
Wさんも「スズメですね。でもオオスズメバチではないみたいです。巣の傍だと怖いけど、近くに巣は無さそうだから、静かにしていれば刺さないでしょう」
「スズメバチじゃないと思って安心してたんですけど…」と、大野先生。
『スズメバチ 種類』で検索してみるとこんなサイトがありました。
見分けるための一覧表を見てみると、この蜂は『キイロスズメバチ』でしょうか。
合宿二日目午後の実戦タイムスタート。
植山先生は翌日に仕事が入っているので、この日の夕方に、やはり一泊のみの参加のSatさんと帰る事になっています。
植山先生は全員と指すために、二日目から参加のkkさんと対局。
わたしの、夜中まで続く実戦タイムのスタートは、そのkkさんの隣で大野先生の指導対局から。
大野八一雄七段戦
大野先生との三十五局目となります。
感想戦
43手目に△4二金右と指した局面。
右辺の制空権を握られて、ちょっと息苦しい感じです。
大野先生は飛車を抑え込み、3筋・4筋から押し潰そうと考えたのでしょう。
守りの要の金を玉から遠ざける△4二金右と指しました。
この手をすんなり許す気にはなれません。
何か手は無いかと考えました。
大野先生は下手からは大した手が無いので、既に上手ペースだと思っていたそうです。
が…
なんと!
ここから7手後に大野先生が投了する局面に進みます。
△4二金右に▲6五歩△3四銀▲5五歩△同角▲7五歩△同歩と進みました。
実戦では50手目に▲6六銀と指してチャンスを逃してしまいました。
惜しかった!
感想戦の第一声は「▲5五歩が良い手でしたね」
と、いうことで、42手目の局面に戻して感想戦が始まりました。
本譜の攻めがあるのなら△4二金右は危険だったと、大野先生。
しかし、△6四歩から△6三金では角が使えなくなるので指しにくいのでしょう。
▲5五歩に△同角と駒を動かして、▲7五歩に「そうですね、これで困ってますね」
49手目の△7五同歩の局面で「ここで単に飛車を回られたら、こちらは指す手が無いので投了しようかと考えていたんですよ」
始めは何で投了を考えるほどの局面なのか理解出来ませんでした。
▲8六飛と駒を動かして、7四を指差して「角を打たれておしまいですね」
▲8六飛は狙っていたのですが、次の▲7四角が見えていませんでした。
▲6六銀△8二角▲7五銀が調子いい銀の進出に思えましたが、これが△4六歩を許す疑問手でした。
50手目に▲8六飛のチャンスを逃して紛れてしまいました。
81手目の△6一玉は、すべてを読み切ったプロの技ですね。
勝ちかもしれないと、まんまと引っかかってしまいました(苦笑)。
前回参加の合宿では、指導対局を2勝1敗と勝ち越して殊勲賞でしたが、今回の合宿では指導対局全敗となってしまいました。
大野先生、ご指導ありがとうございました。
なかなか良い将棋研究会合宿2日目の様子 part2
その後も夕飯の時間まで、対戦相手を変えながら、指導対局とリーグ戦の対局を続けます。
一服しに外の喫煙スペースへ。
Honさんが一服していました。
のんびりタバコを喫いながら雑談。
植山先生は翌日の将棋イベント出演の為に、夕飯前にわらび山荘をあとにしなければなりません。
その植山先生も一服しにやって来ました。
「今、うちのが(植山先生は中井先生の事を話す時『うちの』と言います)明日の出演者を調べたんですよ。西村さんに滝さんに関根さん。尊敬する大先輩達と一緒に仕事が出来て楽しそうだなぁ(棒)」
植山先生の言葉は、『先輩に囲まれて気を使うなぁ』というニュアンスでした。
わらび山荘にはバーベキューの出来る設備がある事を管理人さんに聞きました。
わらび山荘では将棋以外の事を全くしないので、参加メンバーは将棋が指せるという事意外には興味を示しません。
ですから、何度もわらび山荘を利用しているにもかかわらず、そんな設備がある事を今まで知りませんでした。
折角バーベキューの設備を使えると聞いたので、翌日の昼食はバーベキューにしようかという話が持ち上がっています。
植山先生は「わたしもバーベキューをしたいですよ。なんでわたしが居なくなる時にそんな話になるんですかねぇ」と、不満をもらします。
そんな話をしていると、何やら西の空に不穏な黒い雲が…
植山先生は雲を手招きするような動きをして「雨よ降れ~」
「植山先生はこれから東京へ戻るんですから、雨は東京で振り出すんじゃないんですかね」
「いや、わたしの置き土産に雨を降らせて帰りますよ」
折角のバーベキューなんですから、雨は勘弁してもらいたいですね。
ロッジの対局場に戻ると、他の将棋も一段落ついた模様です。
夕飯までにはまだ30分余りあります。
リーグ戦を指すには時間が足りないので、みんなどうしようかと思っていたところ、中井先生がみんなでリレー将棋を指そうと言い出しました。
メンバーを居飛車党と振り飛車党に分けて、中井先生と植山先生が居飛車党チームに、大野先生が振り飛車党チームということでチームが決まりました。
わたしは当然居飛車党チームです。
居飛車党チームは7人、振り飛車党チームは6人です。
一手指して次の人に交代します。
人数が違うので、一回りするごとに相手がずれていきます。
戦形は当然、居飛車対振り飛車の対抗形になりました。
みんな遠慮してなかなか仕掛けないので、先手中飛車の持久戦模様となりました。
結果は残念ながら、我が居飛車党チームの負けとなりました。
植山先生がイベント出演の為帰ります。
帰り際にみんなで集合写真を撮りました。
合宿2日目の夕飯。
ビールを少し飲みながら食べますが、全部食べ切るとお腹がパンパンになるほどのボリュームです。
食事が終わって外へ出ると雨が…
本当に植山先生は雨の土産を置いていきました。
恐るべし雨男!
軒先の喫煙スペースで一服して、2日目夜の実戦タイム。
長い長い夜の始まりです。
二日目夜の実戦タイムの始まりです。
わたしはOKAさんに負け。
kkさんに負け。
不利飛車迷人さんに負け。
OKAさんとの再戦に勝ち。
不利飛車迷人さんから「RAYさんは前回の合宿に来なかったので、前回の分としてもう一局指しましょう」と誘われた再戦に負け、という成績でした。
二日目の夜は、結局、合宿の定時となってしまった感のある3時まで将棋を指していました。
なかなか良い将棋研究会合宿3日目の様子
スマートフォンのアラームで7時15分起床。
外はもやがかかっていて、植山先生の置き土産がまだ降っています。
合宿3日目の朝食。
昨日の朝食にはなかった納豆。
大野先生とWさんは大の納豆嫌い。
匂いも駄目なので、2人だけ離れたテーブルで食べるのが、納豆が付いた朝食でのいつもの光景です。
食事が終わって一服。
もやは残っていますが、雨はほとんど上がっていました。
一服して食堂へ戻ると、kkさんとFujさんが指していて、不利飛車迷人さんが隣に張り付いて観戦していました。
前日3時まで指していて、4時間程しか寝ていないのに、もう将棋を始めている、生粋の将棋バカの集まりです。
3日目の午前は、プロ棋士の模範対局として『最恐戦』を観戦するのが合宿の通例となっているのですが、植山先生が前日に合宿を離脱しているので、今回の『最恐戦』は中止となり、中井先生の提案でペア将棋を指す事になりました。
駒を使ってのくじ引きでペアを決め、わたしはkkさんとペアを組み、不利飛車迷人さんとIさんのペアと対局する事になりました。
kkさんと不利飛車迷人さんは四段、Iさんは三段、わたしは1級です。
わたしはここまで、合宿で指したペア将棋は全敗です。
中井先生とペアを組んだ時でも勝てませんでした。
ですから、この棋力を考えると今回も敗色濃厚に思われます。
わたし一人の将棋なら棋譜を取りながら指したのですが、kkさんに迷惑を掛けてしまうと思い、棋譜を採らずに将棋に集中して指す事にしました。
が、kkさんがわたしの考えている事を汲み取った指し手を選んでくれて、上手く指す事が出来たので、棋譜を採っておけばよかったと後悔しました。
kkさんのおかげで、合宿でのペア将棋初勝利を挙げる事が出来ました。
これで今合宿での対局はすべて終了です。
このあとは合宿初のバーベキュー。
天気が心配です。
盤駒をかたずけて外へ出ると…
すっかり雨は上がって、青空が顔を出していました。
食堂脇の小道を林の中に入っていきます。
坂道を上っていくと、建物が見えて来ました。
振り返ると、食堂とバンガローが見えます。
屋根の付いたバーベキュー施設。
何度もわらび山荘にお邪魔させて頂きましたが、こんな施設があったなんて、みんな知りませんでした。
下ごしらえ班と火起こし班に分かれて、バーベキューの準備開始。
かぼちゃを切っているのを見ていた大野先生。
「わたしにも働かせてください」と、大野先生がかぼちゃ切りを交代。
バーベキュー用のかぼちゃは薄くスライスするのですが、大野先生はそれを知らずに櫛形にカットしてしまいました。
櫛形に切ってしまったかぼちゃをスライスするのは大変です。
隣でかぼちゃをスライスしていたWさんから大野先生に駄目だし。
「大野先生がいると、かえって手間がかかっちゃいますよ」と言って、包丁を取り上げました。
「大野先生はあっちに行っててください」と追い出されてしまいました(笑)。
OKAさんとIさんはキャンプに慣れているそうで、火起こし班は順調に作業を進めています。
Iさんが薪割りをしていました。
そこへ下ごしらえ班を追い出された大野先生が来て「手伝いますよ」と、斧を受け取って交代。
しかし、暫く観察していたIさんから「それでは危ないですよ」と言われて斧を取り上げられてしまいました。
大野先生はここも追い出されます(笑)。
「わたしも手伝いたいのに…」と、ぶつぶつ不満をもらしていた大野先生は、教室のブログ用の写真を撮り始めました。
「わたしも働いたという写真が欲しいので摂ってください」と言って、包丁を手にしてポーズ。
やらせ写真撮影の証拠写真です(笑)。
2か所の竈に火を起こしました。
みんなビール片手に作業を進め準備完了。
いよいよ焼き始め。
どんどん焼いて、どんどん食べて、どんどん飲んで。
美味しい、楽しいバーベキューです。
写真ばかり撮っていると食べそこねちゃいます。
わたしもカメラをしまってたっぷり頂きました。
お腹いっぱい食べて、後片付け。
手すきのメンバーは腰を下ろして一休み。
包丁や俎板などの道具を倉庫にかたずけて、バーベキュー終了。
リーグ戦成績優秀者の表彰。
最多勝の俊さんが、中井先生揮毫の駒箱を受け取りました。
俊さんは奥さんを説得して、この駒箱に見合う駒を購入する事が出来るでしょうか。
合宿初参加のお二人にはサイン入りの棋書がプレゼントされました。
楽しい時間はあっという間に過ぎてしまいます。
信濃わらび山荘をあとに、東京へ向かいます。
わらび山荘のスタッフのみなさん、お世話になりました。
すっかり日の落ちた高坂サービスエリアでお土産の購入。
わたしは信玄餅とかりんとうまんじゅうを買って帰りました。
嫁さんは「長野に行ったのに群馬のお菓子なの?」と言いつつも、期待していないお土産を喜んでくれました。
最後はWさんの自宅近くのジョナサンで臨時ジョナ研を開催。
おしゃべりを楽しんで解散。
中井先生、植山先生、大野先生、お世話になりました。
ありがとうございます。
今回も楽しい合宿でした。
対局情報
対局日 :2013年11月3日
棋 戦 :なかなか良い将棋研究会
対局場所:信濃わらび山荘
飛車落ち対戦成績
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●●○○○○
●●●○○○○●●○
●○
●○○○●○●●○○
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○○●
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第二百三十四局 中井広恵女流六段戦
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第二百三十六局 渡部愛女流2級戦