LPSA金曜サロンの様子
あっこ先生との八局目となります。
前局では緩めて頂いたようで、連敗を止めてサインを頂きました。
また厳しい指し手に戻るのか、やさしいあっこ先生のままなのか、本局はどちらのあっこ先生が見られるのでしょうか。
中倉彰子女流初段戦
あっこ先生は飛車先を受けない作戦を多く採用しています。
本局も飛車先を受けませんでした。
一直線に飛車先の歩を切ったらどうなるのか、試しに指してみました。
ちょっと欲張って横歩も取ってみました。
一歩得したので、ゆっくり矢倉に組んで入城してから戦いを起こそうと思っていたら、あっこ先生の方から動いて来ました。
▲3三角成△同桂と角交換をして、△4四角の飛車香両取りを避けて▲2八飛と引きました。
矢倉を組みました。
△7三桂と跳ねた形なので▲8八玉と入城すると当たりが強くなるかもしれないので入城は控えました。
上手陣は3三桂型で4三の銀が浮く形なので、▲1五歩の突き捨てから▲2一角~▲1二歩の攻めを決行しました。
定跡通りの攻めが決まって飛車が成り込み下手が優勢になりました。
定跡書だったら『これにて下手良し』と解説が打ち切られる局面ですが、実際にここから勝ち切るのは、級位者にとっては大変です。
あっこ先生は『これにて下手良し』の局面から△4六歩と突っ掛けて来ました。
わたしは△4六歩を手抜いて▲9七香と垂れ歩を払いました。
△4七歩成と取り込んでくるのかと思ったら△4五角と打って来ました。
龍当たりで、何だか攻防に利く角打ちに見えます。
▲2二龍と金取りの先手で逃げられるように見えますが、△3二金と龍に当てて受けられます。
仕方なく▲1一龍と逃げて手番を渡す事になりました。
手番を握ったあっこ先生は△8五桂と跳ねて迫って来ました。
わたしは▲2二とと金取りにと金を引いて龍の利きを通しました。
△4二金と逃げる一手だと思っていましたが、あっこ先生は△5八角と打ち込んで攻め合いを選択。
結構危なくなってきました。
やはり勝ち切るのは一筋縄ではいきませんね。
△5八角に対して▲6八金引とかわす手や▲5六歩と急所の角筋を遮断して受けに回る手も有力そうです。
しかしそうすると、今度は△4九角成や△4七歩成と右辺を絡めて攻めて来そうです。
しっかり読みを入れて、▲3二とと金を取って攻め合いを選びました。
あっこ先生は6七で清算して、下手玉に詰めろが掛かりました。
詰めろが掛かっているので受けるか詰ますかです。
まずは▲7三香△同玉と捨ててから▲7一龍と迫ります。
7二に合い駒をすれば▲6二角で簡単に詰むのですが、△7二銀の移動合いが、玉の逃げ道を開ける上手い受けです。
▲5一角と王手して△6三玉と逃げました。
6七の馬が利いているし、角を打ってしまったので斜め駒も無くなったので上部へ逃がしてしまいそうです。
しかしここで▲7二龍という好手がありました。
取れば▲7三金から簡単な詰みです。
取れないので△5四玉と逃げますが・・・
▲7二龍の王手で銀を入手したので、その銀を打ちます。
△4五玉と逃げますが▲3六金と上部を押さえます。
5一の角が良く働いていて、▲3三角成があるので詰みです。
あっこ先生はここで投了しました。
感想戦
飛車が成り込んだ局面はかなり下手優勢だと思いました。
しかし、攻め合いを選んだとはいえ、一気に詰めろを掛ける局面まで持って行くあっこ先生の攻めは強烈でした。
わたし好みの、スリリングで面白い将棋でした。
あっこ先生、ご指導ありがとうございました。
対局情報
対局日 :2009年7月10日
棋 戦 :LPSA金曜サロン
対局場所:LPSA駒込
飛車落ち対戦成績
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